ABSTRACT 1694(P6-5)
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ヒト骨髄腫細胞株OPM-6のDexamethasone誘導apoptosisに対するinterferon-α(IFN-α)の影響
小川 愛、西浦哲雄、吉田 均、吉村雅史、岡島 裕、 織谷健司、石川 淳、 冨山佳昭、松沢佑次(阪大・医・二内)

Effect of IFN-α on the apoptosis of OPM-6 cells induced by Dexamethasone. Megumu OGAWA, Tetsuo NISHIURA, Hitoshi YOSHIDA, Masafumi YOSHIMURA, Yu OKAJIMA, Kenji ORITANI, Jun ISHIKAWA, Yoshiaki TOMIYAMA, Yuji MATSUZAWA. (2nd Dept. Int. Med. Osaka Univ. Med. School)

【目的】骨髄腫の治療としてinterferon-α(IFN-α)は広く臨床応用されているが、その治療成績は十分でなく耐性機序の詳細については明らかでない。我々が樹立したヒト骨髄腫細胞株OPM-6はinterferon-α(IFN-α)により増殖が促進される特異な性質を有する。Dexamethasone (DEX)により誘導されるapoptosisに対するIFN-αの影響をinterleukin-6 (IL-6)、insulin like growth factor-I (IGF-I)とともに検討し、シグナル伝達系についても検討した。【方法】増殖はH3TdR-uptake、apoptosisはDNA ladderを検出した。MEK阻害剤のPD098059(PD)、PI3'kinaseの阻害剤wortmannin(WO)を用いて、サイトカインによるapoptosisの回避における影響を検討した。【結果】OPM-6はIL-6、IGF-I、IFN- αにより増殖が促進された。DEXによりapoptosisが誘導され、このapoptosisは、IL-6、IGF-IだけでなくIFN-αによっても回避された。サイトカインによるapoptosisの回避はMEK阻害剤PD、PI3'kinaseの阻害剤WOによりblockされた。【考察】OPM-6はIL-6やIGF-Iだけでなく、IFN-αによっても増殖が促進され、DEXにより誘導されるapoptosisも回避された。PD、WOの検討からIFN-αによるapoptosisの回避にはIL-6やIGF Iと同様、MEK/MAPK系、PI3' kinase系が重要であると考えられた。