ABSTRACT 1699(P6-5)
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上皮性ランゲルハンス細胞に類似したヒトマクロファージ様細胞 MABS-1 亜株の性質:巌本三寿,竹田稔(昭和大・医・生化)

A line subcloned from a human Macrophage-like cell line, MABS-1, is resemble to epidermal Langerhans cells: Sanju IWAMOTO, and Minoru TAKEDA (Dept. of Biochemistry, Sch. of Med., Showa Univ.)

【目的】我々は殺菌能を有するヒトマクロファージ様細胞MABS-1細胞を樹立し報告してきた。MABS-1細胞は若干のランゲルハンス(LC)細胞の形質を有していたが、このたびLC細胞の形質を強く発現する亜株細胞(E-1) を樹立したので報告する。【方法と結果】MABS-1細胞を希釈法によりサブクローニングしたところ、樹枝状突起を豊富に有する細胞株を得た。免疫染色法によりマクロファージ、抗原提示細胞の形質であるCD16 (FcRIII)、D11b(C3R)、CD54 (ICAM-1), CD80 (B7-1)、CD88 (B7-2), HLA-ABC, HLA-Dが陽性で、上皮性LC細胞の指標となるCD1a, s100P, E-cadherine,の陽性とCD14の陰性が観察された。E-1細胞は35Sメチオニンによる蛋白質標識によってinterleukine-12 (IL-12) p75の産生を認めた。この細胞にインターフェロン ( IFN-γ)を2日間処理すると、HLA-D,およびICAM-1発現の増強、CD1aおよびE-cadherineの減弱化がFACS解析によって観察された。【考察】LC細胞にはいくつかのサブセットが報告されているが、E-1細胞は上皮性LC細胞に類似し、IFN-γによってLC細胞から成熟樹枝状細胞への分化刺激を受けると考えられた。