ABSTRACT 1702(P6-6)
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HL-60細胞のアポトーシス誘導に伴うアミノ酸要求性の変化:坂上宏1、田村明彦1、佐藤正弘1、大井毅2、佐藤和恵3、高濱素秀4(明海大・歯・1歯科薬理、2口腔病理、3昭和大・薬・分セ、4埼玉医大・病理)

Changes in amino acid requirement during HL-60 cell apoptosis: Hiroshi SAKAGAMI1, Akihiko TAMURA1, Masahiro SATO1, Takeshi OI2, Kazue SATOH3, Motohide TAKAHAMA4 (Depts. of 1Dent. Pharmacol.& 2Oral Pathol, Meikai Univ. Sch. Dent., 3Anal. Ctr., Sch. Pharm., Show Univ., 4Dept. of Pathol., Saitama Med. Sch.)

〔目的〕ヒト前骨髄性白血病細胞HL-60のアポトーシス誘導時のアミノ酸要求性の変化を、培養液中のアミノ酸濃度を指標に調べた。〔方法〕アミノ酸濃度は、アミノ酸分析機により;細胞増殖状態は、トリパンブルー排除能とFACSにより調べた。〔結果と考察〕DMEM(+10%FBS)培地中で培養した場合、HL-60細胞は、口腔扁平上皮癌 (NA, HSC-2, HSC-4)、唾液腺腫(HSG)に比べ、Ser、Argの消費が著しかった。HL-60細胞をRPMI(+10%FBS)培養液中で培養すると、Serの消失、G1 arrestが観察されたが、アポトーシス細胞の割合は、全体の20%以下であった。Ser添加により細胞増殖は継続した。Dopamine、SBAやsodium ascorbateで、アポトーシスを誘発すると、Metの酸化(Met-SOの生成)が促進したが、Serの消費は低下した。アミノ酸の変動は、増殖能には影響するが、アポトーシスの直接的な原因ではないことが示唆された。