ポスターセッション

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大腸癌原発巣および肝転移巣におけるThymidylate synthaseの発現：瀬谷知子, 恩田昌彦, 田中宣威, 古川清憲, 高崎秀明, 吉村和泰, 山田岳史, 杉浦篤, 高橋由至, 小泉岐博, 内藤善哉*, 浅野伍朗*（日本医大・１外,*2病）

Thymidylate synthase expression in human colorectal cancer and its liver metastasis: Tomoko SEYA, Masahiko ONDA, Noritake TANAKA, Kiyonori FURUKAWA, Hideaki TAKASAKI, Kazuyasu YOSHIMURA, Takeshi YAMADA, Atsushi SUGIURA, Yoshiyuki TAKAHASHI, Michihiro KOIZUMI, Zenya NAITO*, Goro ASANO* (1stDept. of Surg. and *Patho.,Nippon Medical School)

【目的】5FU系抗癌剤のtarget enzymeであるThymi-dylate synthase(TS)の発現を大腸癌肝転移症例の原発巣と肝転移巣で検討した．
【方法】大腸癌肝転移症例43例の原発巣および肝転移巣のホルマリン固定パラフィン切片について，TSの発現をsABC法を用いて免疫組織化学的に検索し臨床病理学的因子と比較検討した．
【結果】1．原発巣におけるTSの発現は22/43例（51.1%）であったが，肝転移巣では18/43例（41.9%）と減少していた．2．原発巣と肝転移巣で，その発現が異なる例が16例(37.2%)に認められた．これら症例について臨床病理学的に検索したが，特徴は認められなかった．3．原発巣の発生部位，壁深達度，脈管侵襲の有無，リンパ節転移の程度とTSの発現に相関は認められなかった．
【考察】大腸癌肝転移症例における5FU系抗癌剤を用いた化学療法を原発巣のTSの発現を指標として決定するにはさらなる検討が必要と思われた．