ABSTRACT 1746(P7-2)
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組み換え体MT1-MMPによるpro-MMP-2プロペプチドドメイン切断部位の解析:秋澤俊史1、伊藤道恭2、吉岡正則1、清木元治3 ( 1摂南大・薬・薬品分析化学、2関西医大・微生物、3東大・医科研・癌細胞 )

Analysis of the cleavage site on propeptide domain of proMMP-2 by the recombinant MT1-MMP : Toshifumi AKIZAWA1, Michiyasu ITOH2 ,Masanori YOSHIOKA1 ,Motoharu SEIKI3 ( 1Dept. Analt .Chem., Facul. Pharm. Sci., Setsunan Univ., 2Dept. Microbiol., Kansai Med. Univ., 3Dept. Cancer. Res., Inst. Med. Sci., Tokyo Univ. )

現在、pro-MMP-2はMT1-MMPによりプロペプチドドメイン中の37Asn-38Leu 間が切断され、プロペプチドドメインが完全に脱落した活性型酵素になると考えられている。今回、その切断部位を明らかにする目的で組換え体MT1-MMPによるMMP-2活性化反応について検討を行う。本研究では、ヘモペキシン様ドメイン以下を欠損した組み換え体MT1-MMP-NCOおよび組み換え体MMP-2-NCO のリフォールディングを行い、酵素活性を回復させたのち両酵素を反応させ、SDS-PAGEおよびゼラチンZymography により経時的変化を解析した。その結果、53kDaのpro-MMP-2-NCO が50kDa,47kDaの中間体を経て活性型に移行することが確認できた。一方、プロペプチドドメインのフラグメントペプチドを用いた実験より、37Asn-38Leu 間よりもN末端側にMT1-MMPにより効率良く切断される標的配列の存在する可能性が示された。現在、プロペプチドドメイン断片およびMMP-2蛋白質のN末端アミノ酸の解析、さらにMT1-MMP-NCO とMMP-2プロペプチドドメインのフラグメントペプチドとの反応によって得られたペプチド断片のアミノ酸分析を行っている。