ポスターセッション

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胃癌における血管新生因子VEGFの発現と浸潤・転移：掛地吉弘、芝原幸太郎、蓮田正太、椛島章、沖英次、徳永えり子、川原尚行、前原喜彦、杉町圭蔵（九大・医・２外）

Vascular endothelial frowth factor (VEGF) expression and metastasis in human gastric cancer: Yoshihiro KAKEJI, Kohtarou SHIBAHARA, Shouta HASUDA, Akira KABASHIMA, Eiji OKI, Eriko TOKUNAGA, Naoyuki KAWAHARA, Yoshihiko MAEHARA, Keizo SUGIMACHI (Dept. of Surg.II, Kyushu Univ.)

早期および進行胃癌における血管新生因子Vascular Endothelial Growth Factor (VEGF)の発現を調べ、血管新生と浸潤・転移との相関が明らかになった。早期癌139例、進行癌135例の計274例を対象にVEGF蛋白の発現を免疫染色で、29例についてはNorthern blottingで mRNAの発現を確認した。VEGF陽性例は87例(32%)で腫瘍内血管数は平均23.3と、陰性例の13.4に比べて有意に高かった。早期癌においてVEGF陽性例は陰性例に比べて静脈侵襲陽性率が有意に高かった。予後不良である深部浸潤型のVEGFの発現率は67%と表層拡大型の19%に比べて有意に高く、血行性転移による再発率が約15%と高かった。 進行胃癌ではVEGF陽性例は陰性例に比べて肝転移陽性率が有意に高く、予後不良であった。胃癌においてVEGF陽性例は腫瘍内血管密度が高く、脈管侵襲や血行性転移をきたしやすく、早期および進行胃癌ともに予後不良であった。