ポスターセッション

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胃癌組織におけるthymidine phosphorylase活性と臨床病理学的因子との相関：仲田文造¹,六車一哉¹,小野田尚佳²,加藤保之²,山下好人¹,前田　清¹,澤田鉄二¹,平川弘聖¹（¹大阪市大・医・1外,²大阪市大・医・腫瘍）

Correlation between clinicopathologic factors and thymidine phosphorylase activity in gastric cancer tissue :Bunzo NAKATA¹, Kazuya MUGURUMA¹, Naoyoshi ONODA², Yasuyuki KATO², Yoshito YAMASHITA¹, Kiyoshi MAEDA¹, Tetsuji SAWADA¹, Kosei HIRAKAWA¹ (¹1st. Dept. of Surg., Osaka City Univ. Med. School, ²Dept. of Oncol., Osaka City Univ. Med. School)

【目的】thymidine phosphorylase (dThdPase)はPD-ECGFと同一であり、血管新生因子の１つである。胃癌組織における臨床病理学的因子とdThdPase活性との相関について検討した。【材料・方法】胃癌組織33検体と胃正常粘膜組織23検体を手術摘出標本より得て、これを材料とした。dThdPase活性の測定は5'-deoxy-5-fluorouridineが5-fluorouracilに代謝される量を測定することにより行った。【結果】胃癌組織の平均dThdPase値は正常胃粘膜組織の平均dThdPase値の約3.2倍であった。胃癌組織の中で静脈侵襲のあるものは、ないものに比べて約2倍のdThdPase活性を示し、有意に高値であった。その他の臨床病理学的因子でdThdPase活性に相関を示すものはなかった。dThdPase活性の高い胃癌患者は、低い胃癌患者に比べて予後不良の傾向を示した。dThdPaseと IAPとは相関がみられたが、他の腫瘍マーカーとは相関がなかった。【結論】胃癌組織におけるdThdPase活性は静脈侵襲の有無および予後の予測因子となることが示唆された。