ABSTRACT 1880(P7-8)
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子宮体癌の浸潤能に対する新規アルカロイド、コノフィリンの効果:入江琢也1、久布白兼行1、塚崎克己1、鈴木完哉2、梅澤一夫2、野澤志朗(1慶大・医・産婦、2慶大・理工・応化)

Effect of endometrial cancer cell invasion by a new vinca alkaloid,conophylline: Takuya IRIE1,Kaneyuki KUBUSHIRO1,Katsumi TSUKAZAKI1,Kanya SUZUKI2,Kazuo UMEZAWA2, Shiro NOZAWA1 (1Dept.of Obstet.and Gynec.,Sch.Med.Keio Univ.2Dept.of Applied Chem.,Faculty of Sci.Tech.,Keio Univ.)

【目的】コノフィリンはRasを発現した細胞の形態正常化を指標として新たに精製、抽出され、in vitro においてK-ras-NRK細胞の増殖を抑制することなく浸潤を抑制することが既に知られている。そこで今回我々はコノフィリンが子宮体癌培養細胞の浸潤能に与える影響を検索し、その作用機序に関する検討を行った。【方法】子宮体癌培養細胞(SNG- II、Ishikawa )をコノフィリン添加群と非添加群とに分け、増殖能に与える影響を検索するとともに、in vitro invasion assayにより浸潤能、さらにウエスタンブロッティング法にてRho蛋白の発現量、ゼラチンザイモグラフィーにてMMPの発現量をそれぞれ比較検討した。【結果】コノフィリン添加後48時間培養した結果、濃度依存的にマトリゲルへの浸潤を抑制した。またRho蛋白、MMP-2、MMP-9の発現は認められたが、コノフィリン添加によりその発現量には明かな差は認められなかった。【結論】新たに精製されたコノフィリンはin vitro において、子宮体癌培養細胞の増殖を抑制しない濃度で浸潤能を抑制することを明かにした。