ABSTRACT 1882(P7-8)
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ホオノキ由来のマグノロール及びホノキオールによる癌浸潤・転移抑制:船坂龍善1、永瀬久光1、池田浩治1、鬼頭英明1、坂井至通21岐阜薬大、2岐阜県保環研)

Inhibitory effect of magnolol and honokiol derived from Magnolia obovata Thunb. on tumor invasion and metastasis: Tatsuyoshi FUNASAKA1, Hisamitsu NAGASE1, Koji IKEDA1, Hideaki KITO1, Yoshimichi SAKAI21Gifu Pharm.Univ., 2Gifu Pref. Inst. Environ. Sci.)

【目的】癌転移を抑制する創薬を目的とし、種々の薬木抽出物 を浸潤試験によりスクリーニングした結果、ホオノキの成分であるマグノロール及びホノキオールに強い浸潤抑制効果を見い出した。そこで今回はin vitroおよびin vivoの評価系を用いてマグノロール、ホノキオールによる癌浸潤転移抑制作用の検討を行った。【方法】ヒト繊維芽肉腫細胞株HT-1080を用い、in vitroにおいて浸潤活性、接着活性、接触走化性、MMP活性に与えるマグノロール、ホノキオールの影響を検討 した。さらにマウス白血病細胞株L5178Y-ML25を50μMマグノロールを含む培地で24時間培養後、マウスに静脈内注射し、臓器重量を比較することで転移抑制効果を検討した。【結果および考察】マグノロール及びホノキオールはHT-1080による浸潤を10μMで50%、100μMで約100%抑制した。そのうち、接着活性には影響を及ぼさなかったが、MMP-9を濃度依存的に阻害した。マグノロール及びホノキオールによる浸潤抑制作用は主にMMP-9阻害であると考えられる。接触走化性に及ぼす影響は10μM以下ではみられなかったが100μMでは阻害を認めた。またマグノロール前処理した癌細胞による実験的肝-脾転移モデルでは、これを有意に抑制した。