ABSTRACT 1884(P7-8)
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局所麻酔薬Lidocaineがラット腹水肝細胞癌の浸潤能に及ぼす影響:萬本 忠徳1,2, 向井 睦子1, 綾城 正子1, 岸 義彦2, 中村 博行1, 明渡 均1(大阪成人セ,1腫生化,2麻酔)

The effects of a local anesthetic, lidocaine on in vitro invasive capacity of AH 130 cells : Tadanori MAMMOTO 1,2, Mutsuko MUKAI 1, Masako AYAKI 1, Yoshihiko KISHI 2, Hiroyuki NAKAMURA 1, Hitoshi AKEDO 1 (Osaka Medical Center for Cancer and Cardiovascular Diseases,1Dept. of Tumor Biochem., 2Dept. of Anesthesiology.)

(目的)この研究の目的は代表的なアミド型の局所麻酔薬であるLidocaineがラットの腹水肝細胞癌(AH細胞)の浸潤能に及ぼす影響を評価することである。(方 法)Lidocaine-HCl (0.1-1mM) がMM1細胞(AH 130の高浸潤性クローン)の腸間膜中皮細胞への浸潤コロニー数に与える影響をin vitroで評価した。(結果)Lidocaine-HClは用量依存性にAH細胞の中皮細胞への浸潤コロニー数を減少させた(1mMで浸潤コロニー数をコントロールの20%以下に減少させた)。 また細胞膜を通過しないLidocaine-N-ethyl-bromide 1mM、Naチャンネルの阻害薬であるTetorodotoxin 10 μMはAH細胞の浸潤コロニー数に有意な影響を与えなかった。(結 論)LidocaineはAH細胞の腸間膜中皮への浸潤を有意に抑制した。このようなLidocaineの作用機序においてNaチャンネルが関与しない事、薬剤がAH細胞の細胞膜を通過することが必要であることが示唆された。