ポスターセッション

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ヒトの正常線維芽細胞とヒト線維肉腫由来HT-1080細胞の共存培養における腫瘍細胞の増殖と細胞線溶 (uPA, tPA, PAI-1):伊藤要子¹,中津川重一²,西崎友保³,大塚隆信³,風岡宣暁⁴,山田史郎⁴, 綾川良雄¹,宮田伸樹¹(愛知医大・¹放,⁴口外,²名大・放,³名市大・整形外科)

Studies of coculture of human normal fibroblast and fibrosarcoma (HT-1080) on the　growth and cellular fibrinolysis of HT-1080 tumor cells:Youko ITOH¹, Shigekazu NAKATSUGAWA², Tomoyasu NISHIZAKI³, Takanobu OTSUKA³, Yoshiaki KAZAOKA⁴, Shiro YAMADA⁴, Yoshio AYAKAWA¹, Nobuki MIYATA¹ (¹ Dept of Rdiology, ⁴Dept. of Oral Surg., Aichi Med. Univ., ²Dept. of Radioogy, Univ.of Nagoya, ³Dept. Orthop. Surg. of Nagoya City Univ)

【目的】ヒト正常細胞の線維芽細胞(NF)と腫瘍細胞のヒト線維肉腫由来のHT-1080腫瘍細胞(HT)の細胞比を変えて共培養し、正常及び腫瘍細胞の増殖から癌の成立を検討した。また、予めNFをシャーレいっぱい(confluent)にしておき、各種濃度のHTを添加培養し、正常細胞と腫瘍細胞の優位性を検討した。
【方法】30mmシャーレに10³HT+10⁴NF., 10⁴HT+10⁴NF,10⁴HT+10³NFの細胞比で共培養培養し、培養2, 4, 7, 9日後に細胞数と細胞線溶を測定した。また、シャーレに十分confluentになったNFに10³, 10⁴, 10⁵個のHTを添加培養して両細胞の増殖を測定すると共に、細胞形態と細胞線溶を測定した。
【結果】10⁴HT+10³NF, 10⁴HT+10⁴NFでは培養4日後HTが最大となり7日後死滅した。10³ HT+10⁴NFでは7日まで共存し9日後死滅した。ConfluentのNFに10⁵HT添加培養では、NFは死滅し、10⁴HTでは両細胞が共存し、10³HTではNFは若干障害されるが9日後も殆ど残存した。
【考察】正常細胞NFと腫瘍細胞HTの共培養では、腫瘍細胞が多い場合正常細胞は増殖できないと思われた。正常細胞がconfluentの場合は、添加腫瘍細胞が多いと正常細胞は死滅し、同等で共存し、1/10以下では残存すると思われた。また、細胞線溶もこれに相関した。