ABSTRACT 2002(P9-1)
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顎下腺由来RSMG-1上皮細胞の形態形成におけるactivin Aの役割: 古江美保1, 飯野亮介1, 林弘之2, 高橋理2, 浅島誠31神奈川歯大・口生化, 2神奈川歯大・口組織, 3東大・院・総合・生命)

The role of activin A in the morphogenesis of salivary gland epithelial RSMG-1 cells: Miho Furue1, Ryousuke Iino1, Hiroyuki Hayashi2, Osamu Takahashi2, Makoto Asashima31Dept. of Oral Biochem. Kanagawa Dent. Coll., 2Oral Histol. Kanagawa Dent. Coll., 3Dep. of Life Sciences, Graduate School of Arts and Sciences, Univ. of Tokyo)

[目的] activinは、種々の生理活性をもつTGF-beta super familyの一因子として知られている。唾液腺においてもactivinの存在が認められるが、その機能は明らかにされていない。そこで、今回、10週齢雌ラット顎下腺由来樹立上皮細胞RSMG-1に対するactivin Aの作用を検討した。[方法]RT-PCR法を用いて、RSMG-1細胞のactivin-beta A遺伝子の発現を検索した。また、無血清培養条件下に、activin A ならびにfollistatinのRSMG-1細胞の増殖に及ぼす影響を検討した。次に、HGFとともにactivin A ならびにfollistatinを添加した条件下にRSMG-1細胞のコラーゲンゲル内培養を行い、branching形態形成に及ぼす影響を検索した。培養後、ゲルのパラフィン切片を作成し、activin-beta A peptideの発現を免疫組織学的に検索した。[結果と考察]RSMG-1細胞はactivin-beta A遺伝子を発現し、activin AはRSMG-1細胞の増殖やHGFによるbranching形態形成を抑制した。これらの作用はfollistatinによって中和され、follistatin単独では弱い増殖促進や弱い形態形成促進が見られた。コラーゲン内培養中においては、activin-beta Aはコロニーの中心部や管腔形成している細胞に発現していた。以上の結果から、RSMG-1細胞において、activin Aは細胞の増殖ならびに形態形成を制御していることが示唆された。