ABSTRACT 2018(P9-1)
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腎細胞癌組織での PyNPase および VEGF 活性についての検討:渡邊美博1、和田誠次1、吉村力勇1、吉田直正1、池本慎一1、桝田周佳2、山本晋史2、李 祺家2、(1大阪市大・医・泌、2大阪市大・医・病理)

Study of PyNPase and VEGF activity in renal cell carcinoma:Yoshihiro WATANABE1, Seiji WADA1, Rikio YOSHIMURA1, Naomasa YOSHIDA1, Shin-ichi IKEMOTO1, Chikayoshi MASUDA2, Shinji YAMAMOTO2, Chyi Chia R LEE2, (1Dept. of Urol.,Osaka City Univ. Hosp. 2Dept. of Pathol.,Osaka City Univ. Hosp.)

〔目的〕最近、PyNPase は PD-ECGF と同一物質であることが判明した。我々は種々の学会において腎細胞癌組織において腫瘍部での PyNPase 活性は隣接正常部のそれと比較して約8倍の活性を有することを報告してきた。今回、同じ growth factor の1つである VEGF と PyNPase 活性を同一腎細胞癌組織中で測定したので報告する。〔方法および対象〕腎細胞癌の診断の元、腎摘除術又は部分切除術を施行した15例について ELISA 法で PyNPase 活性およびVEGF活性を測定すると共に免疫組織学的検討を行った。PyNPase に関してはモノクローナル抗体を用いて活性および免疫組織学検討を行った。一方、VEGF に関しては活性についてはポリクローナル抗体を用いて測定し、免疫組織学的検討はモノクローナル抗体を用いて行った。〔結果〕 PyNPase については約8倍、腫瘍部で隣接正常部に比し、高い活性を有したものの、hypovascular な症例では腫瘍部で低い活性しか示さず、腎機能低下症例や術前 embolization 症例では隣接正常部で高い活性を示した。PyNPase 活性は免疫組織での染色程度とよく一致した。しかしながら VEGF に関してはいずれの症例においても腫瘍部で隣接正常部に比し高い活性を示した。