ABSTRACT 2022(P9-2)
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Wnt受容体Hfz3及びHfz6のクローニング:徳原 真1,2、相良憲彦1、跡見 裕2、寺田雅昭1、加藤 勝1(国立がんセ・研・分子腫瘍1、杏林大・一外2

Molecular cloning of Wnt receptor, Hfz3 and Hfz6:Makoto TOKUHARA1,2, Norihiko SAGARA1, Yutaka ATOMI2, Masaaki TERADA1, and Masaru KATOH1 (Genetics Div., Natl. Cancer Ctr. Res. Inst.1, 1st Dept. of Surgery, Kyorin Univ.2)

Wnt信号伝達系が大腸癌及びMMTVによる乳癌の発生に関与している。胃癌におけるWnt信号伝達系遺伝子異常を検討するために、Wnt受容体をコードするFrizzled (Hfz) 遺伝子群の分離同定を開始した。胃癌細胞株より抽出したpoly(A)+RNAを用いたcDNA-PCRにより、 Hfz3 及びHfz6 の遺伝子断片FZGC3及びFZGC6が得られた。FZGC6を用いてヒト胎児肺cDNAライブラリーからHfz6 mRNAのほぼ全長に相当するHfz6 cDNAを分離した。FZGC3を用いてヒト胎児脳cDNAライブラリーからHfz3 cDNAを分離した。 Hfz6はN末端にcystein-rich領域を持つ706 アミノ酸からなる7回膜貫通型受容体をコードしていたが、C末端は他のHfzと異なりSer/Thr - Xxx - Val ではなかった。多くのヒト正常組織においてHfz6 mRNAが検出され、特に胎児の肺と腎で強い発現が見られた。また胃癌細胞株OKAJIMA, TMK1, MKN7, MKN28, MKN45, MKN74 及びKATO-IIIにおいてHfz6 mRNAが検出された。