ABSTRACT 2025(P9-2)
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EphB6 (HEP)リガンドの胎生期における特異的発現:松岡広,下山学,為金現,井之上竜一,千原和夫,松井利充 (神戸大・医・3内)

Developmentally regulated expression of a ligand for kinase defective human-Eph family protein, HEP: Hiroshi MATSUOKA, Manabu SHIMOYAMA, Akira TAMEKANE, Ryuichi INOUE, Kazuo CHIHARA and Toshimitsu Matsui (Third Div., Dept. of Med., Kobe Univ. Sch. of Med.)

[目的]Eph受容体およびリガンドファミリーは胎生期における網膜、神経系、体節等への発現が報告され、神経軸索ガイダンスやボデイープランへの関与が明らかにされてきている。最近、私達はキナーゼ欠損型ヒトEphファミリー受容体EphB6 (HEP)を見いだした。今回、そのリガンドのマウス胎仔における発生特異的発現様式を検討した。[方法]HEP受容体のリガンド結合部位と熱安定型アルカリフォスファターゼとの融合蛋白を用いて(RAP in situ法)、マウス胎仔におけるHEPリガンドの発現を解析した。[結果]HEPリガンドの発現は胎生10日より体節、上顎突起、肢芽に強く認められ、胎生12日にはこれらの発現は減少し耳介部に強く認められた。[結論]HEP受容体はキナーゼ活性を欠如するが、そのリガンドは発生段階特異的な発現様式をとっており、HEP受容体およびリガンドは胎生期において重要な生理機能を担う可能性が示唆された。