ABSTRACT 2132(P10-3)
 ポスターセッション一覧 トップ 


胃癌における組織学的多様性と増殖能との相関:今津浩喜1,内村正史1,船曵孝彦1,落合正宏1,桜井洋一1,松原俊樹1,長谷川茂1,浦口 貴1,神野 治1,溝口良順2,黒田 誠2,笠原正男2(藤田学園・医・外1、病理2

A relationship with histological heterogeneity and proliferative activity in gastric carcinoma : Hiroki IMAZU1, Masashi UCHIMURA1, Takahiko FUNABIKI1, Masahiro OCHIAI1, Yoichi Sakurai1, Toshiki MATSUBARA1, Shigeru HASEGAWA1, Takashi URAGUCHI1, Osamu JINNO1, Yoshikazu MIZOGUCHI2, Makoto KURODA2, Masao KASAHARA2 (Dept. of Surgery1 and Pathology2, Fujita Health Univ. School of Medicine)

[目的]胃癌組織学的多様性と腫瘍増殖能の関連につき報告する。[対象]手術的切除胃癌症例45例で、優勢な組織型別はpap 4,well 6,mod 14,por 17,sig 4、これらのHE染色標本上観察された組織型で判定。増殖能判定は免疫組織学的にPCNA, ornithine decarboxylase(ODC)染色を行い統計学的に判定。[結果]組織学的多様性は31例(69%)。多様性の有無と腫瘍増殖能を比較すると有意差はなかった。しかし,優勢な組織型に関わらずpor成分の有無で2群に分けるとPCNA L.I.(labeling index)はpor陽性群が高い傾向を示し(P<0.054),ODC染色陽性例もpor陽性群が多かった。予後との関係も多様性の有無は予後との間に統計学的に差がないが、por成分の有無で比較するとpor成分を含むものが有意に予後不良であった(P<0.05)。以上、組織学的多様性特にpor成分の存在は予後因子の一つとなると考えられた。