ABSTRACT 2266(P12-5)
ヌードマウス移植ヒト胃癌に対する5-FU 間歇投与の抗腫瘍効果:花谷勇治,小平 進,浅越辰男,高見 博,長岡信彦,金城領哉(帝京大・医・1外)
Antitumor effect of intermittently dosed 5-FU against human stomach cancer xenograft to nude mice : Yuji HANATANI, Susumu KODAIRA, Tatsuo ASAGOE, Hiroshi TAKAMI, Nobuhiko NAGAOKA, Eriya KANESHIRO (First Dept of Surg Teikyo Univ Sch of Med)
〔目的〕5-FUの間歇投与は持続投与とは異なる作用機序を有する。現状では副作用の少ない持続投与が推奨されているが、耐性克服を期待して間歇投与が見直されつつある。我々は5-FUに対する感受性の異なるヒト胃癌3株を用い、5-FU間歇投与の有用性を検討した。
〔材料と方法〕腫瘍はヌードマウス移植ヒト胃癌3株(SC-1-NU, H-111, St-4)を用いた。5-FUは5, 10, 20 mg/kg を連日、20, 40, 80 mg/kg を4日毎に腹腔内投与した。
〔成績〕(1)SC-1-NUでは20, 40 mg/kg 4日毎投与は5, 10 mg/kg 連日投与に比べ有意に強い増殖抑制効果を示した。(2)H-111 とSt-4 では40 mg/kg 4日毎投与と10 mg/kg 連日投与の成績には有意差を認めなかったが、80 mg/kg 4日毎投与は20 mg/kg 連日投与に比べ有意に強い増殖抑制効果を示した。(3)4日毎間歇投与は連日投与に比べ体重減少と脾重量減少が軽度であった。
dose tumor | 5mg/kg 連日 | 10mg/kg 連日 | 20mg/kg 連日 | 20mg/kg 4日毎 | 40mg/kg 4日毎 | 80mg/kg 4日毎 |
SC-1-NU | 56% | 29% | 4% | 28% | 14% | |
H-111 | | 72% | 26% | | 59% | 5% |
St-4 | | 93% | 68% | | 89% | 45% |