ABSTRACT 2270(P12-5)
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自然肝転移モデル(LMFS)に対する血管新生阻害剤TNP470とHCFUの転移抑制作用:藤井祐三1、岩佐ひとみ2、平井順子2、蓮見賢一郎2、 江里口正純11東大医科研外科、 2蓮見癌研免疫)

Effects of HCFU and TNP470 on the liver metastasis of BALB/c retroperitoneal sarcoma (LMFS) :Yuzo Fujii1, Hitomi Iwasa2, Junnko Hirai2, Ken-ichiro Hasumi2 and Masazumi Eriguchi11Depart. of Surgery,  IMSUT,  2Lab. of Immunology,  Electro-Chemical & Cancer Inst.)

BALB/cマウス自然肝転移細胞株LMFSに対する血管新生阻害剤TNP470と抗癌剤HCFUのの転移抑制効果を検討した。I. LMFS細胞をfootpadに接種し、Day 3よりHCFU (50mg/kg/day) 5-FU(25mg)を5投2休、TNP(20mg, sc)を週3回3クール投与し、28日目に犠牲死させた。5-FU、TNP併用群は副作用のため死亡した。(1)原発腫瘍重量は、無処置群と比べ、HCFU群102.7%、5-FU群82.1%、TNP群75.9%、HCFUとTNP併用群47%を示した。(2)肝重量、肝転移数は、HCFU群55.9%、11.8%、5-FU群57.3%、28.8%、TNP群77.9%、44%、HCFUとTNP併用群55.4%、6.4%と併用群が著明に抑制した。II. LMFS細胞を接種し、Day 3よりHCFU、TNPを4クール投与し、Day 15に原発を切除(OP)し、35日目に犠牲死させた。(3)肝重量、肝転移数は、手術単独群と比べ、OP+HCFU群80.2%、14.3%、OP+TNP群83.3%、39.1%、OP+HCFU+TNP併用群51.6%、5.4%を示した。単独でも転移抑制するが、併用により著明に肝転移を抑制した。