ポスターセッション

一覧　トップ

新規ヌクレオシド4'-thio-FACのヒト胃癌腹膜播種モデルにおける抗腫瘍効果：三浦信仕¹,吉村祐一¹,町田治彦¹ ,松田彰²,遠藤良夫³,佐々木琢磨³（¹ヤマサ醤油, ²北大・薬, ³金沢大・がん研）

Antitumor activity of a novel nucleoside 4'-thio-FAC in human gastric carcinoma peritoneal dissemination model: Shinji MIURA¹, Yuichi YOSHIMURA¹, Haruhiko MACHIDA¹, Akira MATSUDA², Yoshio ENDO³, Takuma SASAKI³ (¹Yamasa Corporation, ²Fac. Pharm. Sci., Hokkaido Univ., ³Cancer Res. Inst., Kanazawa Univ.)

新規抗腫瘍性ヌクレオシド4'-thio-FAC(2'-deoxy-2'-fluoro-4'-thioarabinosylcytosine)のin vivoにおける作用を検討した。各種ヒト消化器癌株(SW48,HCT-15,MKN-45)を用いたヌードマウス皮下移植モデルで、4'-thio-FACの連日経口投与により腫瘍の増殖は顕著に抑制され、最小有効用量はそれぞれ2.5, 10, 5 mg/kgであった。また高度に腹膜播種を起こすMKN-45-P株を用いた腹膜播種モデルにおける検討を行ったところ、非治療マウスは移植後13-19日後に死亡したのに対し、4'-thio-FAC(5 mg/kg)投与群では60日前後まで延命した(T/C=364%)。また、10 mg/kgの投与量で他の抗腫瘍性ヌクレオシドとの比較試験を行ったところ、より優れた延命効果が認められた。よって4'-Thio-FACは腹膜播種治療において有用であると思われる。