ABSTRACT 2389(P12-15)
進行食道癌の術後補助療法と予後:
秋山清次1,関口宏之1,藤原道隆1,小田和重1,松井隆則1,陳鶴祥1,斉藤理1,須田賢1,笠井保志1,伊藤勝基1,近藤建2(1名大・二外,2国立名古屋・外)
Adjuvant therapy and prognosis in patients with advanced esophageal cancer : Seiji AKIYAMA1, Hiroyuki SEKIGUCHI1, Michitaka FUJIWARA1, Kazusige ODA1, Takanori MATSUI1,Kakusyou CHIN1, Satoshi SAITO1, Satoshi SUDA1, Yasushi KASAI1, Katsuki ITO1, Kenn KONDO2(1Dept. of Surg. 2 Nagoya Univ., 2Dept. of Surg. Nagoya Natl.Hosp.)
【目的】 93年より進行食道癌の補助療法としてLow Dose CDDP+ 5FU(FLDP) を術前または術後化学療法として行ってきた。これらの症例について化学療法や放射線療法の予後に対する影響を検討した。
【症例】症例はStage III,IV 症例58例で、術前化療は23例に、術後化療は25例、化学療法なしが10例である。放射線療法は19例に行った。
【結果】術前化学療法は奏効率58%であり、4クール行った症例ではさらに良好であった。一方NC 症例の予後はきわめて悪く、adverse effect が考えられた。術後の補助化学療法は予後の延長に寄与せず、放射線療法も予後に影響なかった。
【考察】非切除症例や非治癒切除症例に対する化学療法は予後の延長に寄与しないことを報告してきたが、治癒切除症例においても、短期間の化学療法は予後の延長には効果がないと考えられた。放射線療法も同様であった。