ABSTRACT 2395(P12-15)
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DMBA誘発ラット乳癌に対するクエン酸トレミフェンと塩酸ファドロゾールの併用による抗腫瘍効果:岡田峯明,関根啓子,国竹昭臣,安部史紀(日本化薬)

Antitumor Activity of Toremifene Citrate Combined with Fadrozole Hydrochloride on DMBA-induced Mammary Tumors in Rats :  Mineaki OKADA, Keiko SEKINE, Akiomi KUNITAKE, Fuminori ABE (Nippon Kayaku Co., Ltd.)

[目的]トレミフェン(TOR)及びファドロゾール(Afema)は、ともに閉経後乳癌に有効性を示す非ステロイド性の薬剤であり、それぞれERへのエストロゲン結合の競合的阻害あるいはアロマターゼ阻害と特徴的な異なる作用をもつ。今回、これら二薬剤を用いて、DMBA誘発ラット乳癌に対する併用による抗腫瘍効果を検討した。[方法]7週齢雌性ラットにDMBA(25 mg/kg)を尾静脈内投与後、82日目よりTOR(1mg/kg, 3mg/kg)及びAfema(0.4mg/kg)の単剤を、または両薬剤を併用で21日間連日経口投与し抗腫瘍効果を検討した。[結果]TOR及びAfemaの単剤は腫瘍体積を指標とした腫瘍増殖を有意に阻害した。TORとAfemaの併用では各単剤に比べ、その阻害が強く、TOR 3mg/kgとAfemaの併用で強い傾向がみられた。また、各薬剤処置群でみられた腫瘍の消失もTORとAfemaの併用で高率であった。[結論]本実験により、 TORとAfemaの併用が乳癌に対して有用であることが示唆され、TORの高用量の併用でより高い効果が期待できる。