ABSTRACT 2478(P15-1)
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Comparative Genomic Hybridization法(CGH)を用いたヒト食道癌培養株の遺伝子・染色体異常の検索;多田耕輔1、2、 岡正朗1、小賀厚徳2 佐々木功典2 (山口大学第2外科1 第2病理2)

Cytogenetic analysis of esophageal squamous cell lines by comparative genomic hybridization. Kohsuke Tada, Masaaki Oka, Atsunori Oga, Kohsuke Sasaki (Department of Surgery II, and Pathology, Yamaguchi University School of Medicine)

【目的】CGH法は腫瘍の相対的なDNAコピー数の増加と減少を同時に検出可能な手法である。今回、ヒト食道扁平上皮癌細胞6株に対してCGH解析を行った。使用した6株のうち3株は無血清にても培養可能であり、他の3株とのCGH解析結果の比較、検討を行った。
【方法】腫瘍DNAと正常ヒトリンパ球DNAを異なった蛍光色素にて標識し、metephase spreadにhybridizeした後、CCDカメラに連動したソフトウエアにて蛍光輝度を解析した。
【結果・考察】4株以上で3q、5p、8q、11q、12p、13q、14q、18p、20q、Xqにコピー数の増加が認められた。一方、3株以上で 4p、18qにコピー数の減少が認められた。これらの領域に癌関連遺伝子が存在する可能性が示唆された。無血清にても培養可能な3株では、他の3株と比較して7p12-13、11q13、17p、18p、20qのコピー数増加および4p、8p、11pのコピー数減少が認められた。これらのDNAコピー数の異常により癌の無血清培養が可能となっていると考えられた。今後、新鮮標本との比較検討の必要性が考えられた。