ABSTRACT 2481(P15-1)
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Comparative genomic hybridization(CGH法)による大腸癌の染色体異常の解析:荒金英樹1,2,阪倉長平1,2,小出一真1,2、中西正芳1,2,安岡利恵1,2,大辻英吾1、谷口弘毅1,萩原明於1,山口俊晴1,高橋俊雄1,阿部達生2,中村祐輔3,稲澤譲治31京都府立医科大学 第一外科,2同衛生学,3東大医科研)

Analysis of chromosomal abnormality of colorectal cancers using CGH method: Hideki ARAGANE1,2, Chouhei SAKAKURA1,2,Kazuma KOIDE1,2, Masayoshi NAKANISHI1,2, Rie YASUOKA1,2, Eigo OTUJI1, Hiroki TANIGUCHI1, Akeo HAGIWARA1, Toshiharu YAMAGUCHI1, Toshio TAKAHASHI1, Tatuo ABE2, Yusuke NAKAMURA3, Johji INAZAWA2,3 (1st Dept of Surgery, Hygiene, Kyoto Prefectural University of Medicine, Tokyo University, Inst of Medical Science)

【目的】CGH法は全染色体での過剰、欠失を同時に検出し得る新しい手法である。このCGH法を用いて、大腸癌における病型特異的ゲノム異常を検索し、染色体遺伝子診断に応用した。【対象】当科における大腸癌手術症例42例(肝転移巣15例含む)について、CGH法を行い、その染色体コピー数の異常を検索した。【結果】高頻度に認められた染色体異常は1p(18/42),8q(23/42), 11p(10/42), 12q(15/42), 16p(11/42), 20p(10/42),20q(20/42), 18q(17/42), 22q(19/42)の過剰、17p(16/42),18q(28/42), 22q(21/42)の欠失であった。肝転移巣では8q及び20qの過剰、18qの欠失が原発巣に比して高頻度に認められた。【考察】上記の領域にマップされるp53、DCC, E-cadherin,c-mycなどが、大腸癌の発癌、進展に関与していると考えられた。また、20qの過剰が大腸癌の肝転移に関連する可能性が示唆され、この領域の解析が待たれる