ABSTRACT 2483(P15-1)
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Comparative genomic hybridization (CGH)法を用いた肝細胞癌の染色体異常の解析中西正芳1,2,阪倉長平1,2,安岡利恵1,2,荒金英樹1,2,小出一真1,2,大辻英吾1,谷口弘毅1,萩原明於1,山口俊晴1,高橋俊雄1,阿部達生2,中村祐輔3,稲澤譲治31京都府立医大一外,2衛生,3東大医科研)

Analysis of chromosomal aberration of hepatocellular carcinoma by CGH: Masayoshi NAKANISHI1,2, Chouhei SAKAKURA1,2, Rie YASUOKA1,2, Hideki ARAGANE1,2, Kazuma KOIDE1,2, Eigo OTSUJI1, Hiroki TANIGUCHI1, Akeo HAGIWARA1, Toshiharu YAMAGUCHI1, Toshio TAKAHASHI1, Tatsuo ABE2, Yusuke NAKAMURA3, Johji INAZAWA3(1First Dept of Surgery, 2Hygiene, Kyoto Prefectural University of Medicine,3Tokyo University, Inst of Medical Science)

<目的>CGH法は、全染色体での染色体の過剰と欠失、遺伝子増幅とその遺伝子座を同時に検出しうる新しい手法である。これを用いて肝細胞癌の染色体異常の解析を行い、遺伝子診断に応用可能な病型特異的ゲノム異常を検索した。<方法>腫瘍DNA(肝細胞癌40例)、正常人リンパ球DNAをそれぞれ蛍光標識し、metaphase spreadとhybridizationし、CCDカメラに連動したソフトウエアにて蛍光輝度を測定した。<結果と考察>染色体異常は1q, 6p, 8q21-24, 17qのgain及び1p34-35, 4q, 5q13-21, 6q13-16, 8p, 13q, 16q, 17p13のlossが高頻度に認められた。特に4qのlossが高頻度で、早期肝細胞癌にも認められ、肝細胞癌の発癌に関係した癌抑制遺伝子がこの領域に存在する可能性が示唆された。これらを指標に癌の悪性度診断や良悪性診断など、癌染色体遺伝子診断に応用しうると考えられた。