ABSTRACT 2489(P15-1)
パラフィン包埋切片を用いたMicrodissection Comparative Genomic Hybridization (CGH) による子宮内膜癌の遺伝学的変化の検討:末広寛1, 村上明弘1, 坂口優子1, 縄田修吾1, 尾縣秀信1, 住浪義則1, 沼文隆1, 加藤紘1, 佐々木功典2 (1山口大・医・産婦, 2山口大・医・病理)
The changes in DNA sequence copy number by Microdissection Comparative Genomic Hybridization in paraffin-embedded samples of endometrial carcinoma : Yutaka SUEHIRO1, Akihiro MURAKAMI1, Yuko SAKAGUCHI1, Syugo NAWATA1, Hidenobu OGATA1, Hiroshi KATO1, Kousuke SASAKI2 (1Dept. of Obstet. Gynecol., 2Dept. of Pathol., Yamguchi Univ.)
(目的)正常細胞をできるだけ取り除き、より純粋な癌組織の遺伝学的変化を検討するため、パラフィン包埋切片からのCGH解析を行った.(材料・方法)10症例17検体のホルマリン固定・パラフィン包埋ブロックを20μmの厚さで薄切しH&E染色を行い実体顕微鏡下に癌組織を採取した後、CGH解析を行った。(成績)子宮内膜癌において、-1p, +3q, +4p, +4q, +5q, -6p, -8p, +8q, +13q, -16p, -17p, -19p, +20p, +20q, -22q, +Xqが高頻度に認められた。同一症例における原発巣・リンパ節転移巣・再発巣の比較では、共通する変化として+1q, +3q, +8q, -19qを認めた.5年以上生存群と死亡群との比較では、死亡群で-1p, +3q, +4p, +4q, +5q, -6p, +13q, -19qが高頻度に認められる傾向にあった。(結論) 本法により、従来の新鮮凍結標本からのCGHでは報告されていない、いくつかの遺伝子コピー数異常を認める染色体領域が見つかった.