ABSTRACT 2550(P15-7)
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IL-2発現ヘルペスウイルスベクターによる頭頸部癌の遺伝子治療の基礎的検討:水野浩美1, 佃 守1, 服部聡2, 矢野間俊介(横浜市大・医・1耳, 2麻酔, 神奈川がんセ 研)

Basic Studies on Herpes Simplex Virus mediated IL-2 gene therapy for head and neck squamous cell carcinoma :Hiromi MIZUNO1, Mamoru TSUKUDA1, Satoshi HATTORI2, Shunsuke YANOMA3 (1Dept. of Otolaryngol. 2Dept. of Anesthegiol Yokohama City Univ., 3Kanagawa Cancer Center Res. Inst.)

目的:amplicon型のヘルぺスウイルスベクターにヒトIL-2遺伝子を組み込み、これを頭頸部癌細胞に感染させ遺伝子導入実験を試みた。方法:IL-2遺伝子またはlacZ遺伝子を組み込んだウイルスベクターをヒト口腔底由来の癌細胞であるKB細胞に感染させ、培養上清中のIL-2濃度を経時的にELISA法にて測定した。in vivo実験では、KB細胞をヌードマウスに皮下移植し、腫瘍の生着を確認後、IL-2遺伝子を導入したKB細胞5×105個、またはコントロールとしてPBSを腫瘍局所に投与した。ヌードマウスの腫瘍サイズの変化、脾臓細胞の細胞障害活性、生存率を比較検討した。結果:IL-2遺伝子を導入したKB細胞の培養上清中にウイルス濃度依存性にIL-2の産生が見られた。in vivo実験では、IL-2遺伝子を導入したKB細胞を投与したマウスの方が脾臓細胞の細胞障害活性が高く、腫瘍の増殖も遅く、生存期間が延長した。