ABSTRACT 2553(P15-7)
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脳腫瘍に対するインターロイキン12を中心とした遺伝子免疫療法:菊池哲郎1,2,常喜達裕2,大野典也1(慈恵会医大・1医学研,2脳外)

IL-12-based immuno-gene therapy against brain tumors: Tetsuro KIKUCHI1,2,Tatsuhiro JOKI2, Tsuneya OHNO1 (1The Institute of DNA Medicine, 2Dept. of Neurosurgery, Jikei Univ. School of Med.)

マウス脳腫瘍モデルを用いて、IL-12を中心とした 遺伝子免疫療法の有効性について検討した。IL-2, B7 ならびにICAM-1発現ベクターをマウスグリオーマ細胞に導入し、それぞれを安定して発現する細胞株を得た (SR/IL-2, SR/B7/ICAM-1)。脳腫瘍モデルは10000個のグリオーマ細胞を定位的に同系マウス右前頭葉内に接種して作成した。rIL-12 の腹腔内投与は皮下腫瘍に対しては有効であったが、脳腫瘍モデルの生存期間を延ばすことはできなかった。そこで、グリオーマ細胞を脳内に接種後10日目にSR/IL-2 ならびにrIL-12 両者を直接腫瘍内に投与したところ、生存期間が有意に延長した。次にワクチン療法としてグリオーマ細胞脳内接種後5日目にSR/B7/ICAM-1を皮下接種し、さらにrIL-12を5日間腹腔内投与したところ生存期間が有意に延長した。IL-2遺伝子導入またはB7ならびにICAM-1遺伝子導入とrIL-12併用療法はグリオーマに対して有効な治療方法であると思われる。