ABSTRACT 2561(P15-7)
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DNA 脾臓内直接注射法による腫瘍免疫の誘導:渋井秋子1, 甲斐崎祥一2, 名川弘一2, 武藤徹一郎2, 谷口克3, 菅野純夫11東大・医科研・癌ウイルス,2東大・医・一外,3千葉大・医・高次機能制御セ・免疫)

Tumor immunitiy induced by direct spleen injection of DNA : Akiko SHIBUI1, Shoichi KAISAKI2, Hirokazu NAGAWA2, Tetsuichiro MUTO2, Masaru TANIGUCHI3, Sumio SUGANO1 (1Inst. of Med. Sci., Univ. of Tokyo., 2First Dept. Surg., Univ. of Tokyo., 3Center for BioMedical Sci., School of Med., Chiba Univ.)

[目的]DNA ワクチンは、現在筋注が主流となっているが、遺伝子発現効率が悪いため、安定した免疫法となるには改良が必要である。本研究では、一次免疫を脾臓直接注射にすることで、より強い免疫反応を得ることを目的とする。[方法] H52 発現ベクター、pCAG-H52 を C57BL/6 マウスに対するDNA 腫瘍ワクチンとし、一次免疫は脾臓に、 二次、三次免疫は、大腿四頭筋にそれぞれ直接注射することによって、腫瘍免疫効果を検討した。[結果]pCAG-H52 を脾臓および筋肉に注射して免疫したマウスは、challenge した MC-1 細胞を reject した。ベクターのみを射ったマウスは challenge 後約三週間で全てに腫瘍が出現した。また、3回とも筋注で免疫した場合も、ワクチン効果は得られなかった。従って、今まで筋注では不十分であった弱い抗原刺激に対しても、脾臓に直接注射することにより、充分な免疫反応が得られるということが示唆された。