ポスターセッション

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前立腺癌危険因子としてのVitamin D receptor (VDR) 遺伝子 の多型解析：鈴木丈博¹、小川修¹、赤尾利弥¹、三品睦輝¹、土谷順彦¹、佐々木隆聖¹、光森健二²、吉田　修²、加藤哲郎¹（¹秋田大・医・泌、²京都大・医・泌）

Polymorphic analysis of Vitamin D receptor gene as a risk factor of prostatic carcinoma ：Takehiro SUZUKI¹, Osamu OGAWA¹, Toshiya AKAO¹, Mutsuki MISHINA¹, Norihiko TSUCHIYA¹, Ryusei SASAKI¹, Kenji MITSUMORI², Osamu YOSHIDA², Tetsuro KATO¹ (¹Dept. of Urol., Akita Univ. ²Dept. of Urol.,Kyoto Univ.)

［目的］前立腺癌の発生・進展に関与することが証明されている環境因子や遺伝因子は未だないが、なかでもVitamin D は前立腺癌細胞株を用いた実験系や多くの疫学調査により、前立腺癌との関連が着目されている物質の一つである．さらに、Vitamin D receptor (VDR) 遺伝子に認められる遺伝子多型は、VDRを介するVitamin Dの効果発現に影響を与えることも近年明らかになってきている．我々はVDR遺伝子の多型解析を行い前立腺癌発生の危険因子としての可能性を検討した．
［対象・方法］前立腺癌患者157例、前立腺肥大症患者91例、非前立腺癌・非肥大症患者（65歳以上）24例、女性162例の末梢血白血球よりDNAを抽出した．VDR遺伝子のTaq I多型部位をPCR法で増幅後、Taq Iで消化しアガロースゲル電気泳動にて多型アレルを判定した．
［結果］Taq Iで消化さないアレルをT、消化されるアレルをtとすると、TT, Tt, tt それぞれの頻度は前立腺癌患者群81.5％，17.8％，0.6％、前立腺肥大症患者群75.8％，22.0％，2.2％、非前立腺癌・非肥大症患者群（65歳以上）83.3％，16.7％，0％、女性群81.5％，18.5％，0％であった．各群間に現段階では有意差は認められなかった．今後解析症例数を増やすとともに、前立腺癌患者の背景因子や臨床像との関連を検討する予定．