ABSTRACT 2609(P17-3)
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最近20年間の世界の癌発生率上昇傾向の原因に関する一仮説:児玉光雄、児玉稔子(児玉予医研)

A working hypothesis on the cause of an increaseof all-site cancer incidence for the past 20 years.

われわれはIARCから発行されている“五大陸における癌発生”第一巻より第六巻の各種癌発生率の経時変化を比較検討し、以下の様な結論を得た。1)世界における全癌発生率は男女共に増加の傾向にある。2)胃癌及び子宮頚癌は減少しているが、その他の癌は上昇傾向にあり、日本では肝癌、皮膚癌、腎癌の上昇率が高い。3)減少乃至増加する癌の組合せは、日本においても又その他の地域においてもライフスタイルの西欧化のみでは説明出来ない。以上の所見並びに日本及び先進諸国における少子化の傾向を考えると、世界癌発生の経時変化を説明する主要環境因子の一つとして環境ホルモンを考える必要がある。