一般演題

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太陽光紫外線による　DNA損傷の高感度検出 : 石川隆俊¹、張紹敏¹，井出文雄¹，大平嘉一¹、二階堂修²、中鶴陽子¹（¹東大・医・分子病理、²金沢大・薬・放射線生物）

Highly sensitive UV-photoproduct detection in the skin exposed to natural sunslight : Takatoshi ISHIKAWA¹, Shaomin ZHANG¹, Fumio IDE¹, Yoshikazu OHIRA¹, Osamu NIKAIDO², Yoko NAKATSURU¹, （¹Dept . of Pathol, Tokyo Univ.²Div. Rad. Biol, Kanazawa Univ. )

太陽光中の紫外線はもっとも強力な発癌因子で、皮膚癌発生と密接に関係している。我々は太陽光紫外線を皮膚に照射したときに生じるDNA損傷（ DNA光産物 ）を免疫染色により極めて高感度に検出する方法を開発した。
（方法）快晴8月の正午の太陽光（ 東京都内 ）にヒト大腿皮膚を5分〜60分暴露し、生検標本のパラフィン切片を作り、タンパク分解、アルカリ処理を組み合わせ、ピリミジン2量体、6-4光産物を認識するモノクローナル抗体染色を行った。さらにDNA修復検出のため、48時間迄経時的に追跡した。
（結果）ピリミジン2量体は照射5分から用量反応性に検出された。48時間迄に80％が修復された。6-4光産物については検出限界だった。
（考察）本法は自然太陽光によるDNA損傷を生体ではじめて検出したもので、従来の蛍光抗体法やELISAの方法に比べ約20倍程高感度である。（ 最小紅斑量の4分の1を検出できる ）