一般演題

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HCVコア蛋白はdesaturase活性を上昇させている：森屋恭爾 ¹ 、等々力徹²、 四柳宏^1,3、新谷良澄¹ 、 藤江肇¹、 堤武也¹、石橋光太郎⁴、松浦善治⁵、宮村達男⁵、 木村哲¹、小池和彦¹（東大・医・一内¹、慶大・医・臨検²、聖マリ医大・内・臨検³、第一 製薬・中央研⁴、国立感染研・ウイルス2部⁵）

HCV core protein induces desaturase activity in transgenic mice liver .¹ Kyoji MORIYA,²Toru TODOROKI,^1,3Hiroshi YOTSUYANAGI,¹Yoshizumi SHINTANI,¹Hajime FUJIE,¹ Takeya TSUTSUMI,⁴Kotaro ISHIBASHI, ⁵Yoshiharu　MATSUURA,⁵Tatsuo MIYANUIRA,1Satoshi KIMURA,¹Kazuhiko KOIKE, (¹ 1st. Dept. of Int. Med.Univ. of Tokyo.,² Keio Univ.Sch of Med., ³ St. Marianna Univ. Sch. of Med.,⁴ Daiichi Pharmaceutical.,⁵ Dept. of Virol.II.NIID)

（目的）C型肝炎にみられるsteatosisの機序をtransegenic mouse肝で 検討した。（方法）肝細胞からのトリグリセライドの分泌量を血中lipase活性を阻害しtransgenic mouseとコントロ-ル群で比較した。肝よりトリグリセド、リン脂質、コレステ-ルエステル、フリ-脂肪酸を抽出しガスクロマトグラフィ-を用いて脂肪酸組成を調べた。また電子顕微鏡を用いて細胞器官の形態変化を経時的に検討した。（結果）肝細胞からのトリアシルグリセライド分泌量はトランスジェニックマウス群が低い傾向があるが有意差を認めなかった。トランスジェニックマウス肝より抽出された脂質の脂肪酸組成はdesaturase活性の亢進で増加する不飽和脂肪酸（18：1）が上昇していた。電子顕微鏡像でミトコンドリア二重膜構造が経時的に消失していた。（結論）steatosisは肝細胞からの分泌以前の脂肪酸合成、トリアシルグリセライド合成、またミトコンドリアベ-タ酸化障害に起因している。HCV core蛋白は肝脂肪酸代謝においてperoxysome proliferatorsと同一の酵素活性変化をもたらしていた。またミトコンドリアの形態変化も誘導していた。