ABSTRACT 48(2-1)
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HCV NS5AとNS5Bの結合能に関する検討:代田幸博1, 2,山下竜也1, 2,Qin Weiping1,金子周一2,小林健一2,村上清史11金沢大・がん研・腫瘍分子,2金沢大・第1内科)

Interaction between HCV NS5A and NS5B:Yukihiro SHIROTA1,2, Tatsuya YAMASHITA1,2,Qin WEIPING1, Shuichi KANEKO2, Kenichi KOBAYASHI2 and Seishi MURAKAMI1 (1 Dept. of Molecular oncology,Inst.Cancer Res.,Univ.Kanazawa, 2Dept. Of 1st. Int. Med.,Univ.Kanazawa)

[目的]HCV NS5Aは他のRNA virusとの比較よりviral replication complexの構成因子と推測されるが詳細は明らかでない.我々はRNA-dependent RNA polymeraseであるNS5Bとの蛋白・蛋白相互作用を検討し,replication complexにおけるNS5Aの役割を明らかにすることを目的とした.
[方法]HCVJK-1よりPCRにてNS5AとNS5Bをcloningし,GST-NS5AとFLAG-NS5Bを大腸菌組換え蛋白として精製,GST pull down法にてin vitroでの結合能を検討した.またFLAG-NS5AとGST-NS5Bのmammalian発現plasmidをCOS-1細胞に一過性発現させ,glutathione Sepharoseを用いて共沈し,in vivoでの相互作用を検討した.
[結果]GST pull down法にて,FLAG-NS5BはGST蛋白によってはpull downされなかったが,GST-NS5Aによってpull downされた.またFLAG-NS5AとGST-NS5Bを共発現させたCOS-1細胞のlysatesより,FLAG-NS5Aはglutathione Sepharoseによって共沈した.これらの結果はNS5AとNS5Bがiv vitroならびにin vivoにおいて特異的に結合しうることを示しており,NS5Aがviral replication complexの構成因子であると考えられた. 各種の欠損型NS5Aを用いたNS5B結合領域の限定の結果を報告する.