一般演題

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Rho-kinaseの分裂溝近傍への集積と細胞質分裂期特異的に生じる中間径フィラメントのリン酸化：柳田真紀¹,小迫英尊¹, 後藤英仁¹, 松澤香織¹, 友野靖子², 沖垣達², 小田井英陽^３, 貝淵弘三^４, 稲垣昌樹¹（¹愛知がんセ・生化,²重井医研,^３キリンビール基盤研,⁴NAIST・細胞内情報）

Specific accumulation of Rho-kinase and phosphorylation of Intermediatefilaments at the Cleavage Furrow during cytokinases: Maki YANAGIDA¹, Hidetaka KOSAKO¹, Hidenasa GOTO¹, Kaori MATSUZAWA¹, Yasuko TOMONO², Tohru OKIGAKI², Hidearu ODAI³, Kozo KAIBUCHI⁴, Masaki INAGAKI¹ (¹Lab. of Biochem. Aichi Cancer Center Research Inst., ²Shigei Med. Res. Inst., ³ Kirin Brewery Co. Lim., ⁴Div. of Signal Transduction, NAIST)

【要旨】我々は、グリア線維性蛋白質（GFAP）のリン酸化部位を特異的に認識する抗体群を作製し、細胞質分裂期に分裂溝近傍に限局して活性化するキナーゼ（CFキナーゼ）を報告してきた。最近このCFキナーゼの分子同定をし、CFキナーゼが低分子GTP結合蛋白質Rho の標的蛋白質のひとつのRho-キナーゼである可能性を示した。つまり、Rho-キナーゼのいくつかのGFAP／ビメンチンのin vitroリン酸化部位が細胞分裂期の分裂溝近傍のGFAP／ビメンチン上で観察されたのである。　今回、CFキナーゼ／Rho-キナーゼについて更なる検討を加え、若干の知見を得たので報告する。新たに３種類のRho-キナーゼのGFAP／ビメンチンのリン酸化部位のリン酸化状態を特異的に認識するのモノクローナル抗体を作製した。これらの抗体は分裂溝近傍のGFAP／ビメンチン特異的に反応した。次に、２種類の抗Rho-キナーゼ抗体を作製し、Rho-キナーゼの細胞内局在を検索した。いずれの抗体を用いた解析も、Rho-キナーゼが細胞分裂後期から終期に分裂溝近傍への集積することを示した。以上の結果は、CFキナーゼとRho- キナーゼが、同一分子である可能性を高めるものと考えられられる。