ABSTRACT 184(4-10)
Peutz-Jeghers症候群におけるLKB1遺伝子変異のホットスポットの同定:中川英刀1,5,小山公美子1,三好康雄1,安藤浩2,馬塲正三2,綿谷正弘3,安富正幸3,松浦成昭4,門田守人5,中村祐輔1,6(1阪大医・バイセ・臨床遺伝 ,2浜松医大2外,3近大1外, 4阪大医・保健学科・病理生体情報, 5阪大2外, 6東大医科研・ヒトゲノムシークエンス解析分野)
Novel germline mutations of LKB1 in ten families with Peutz-Jeghers syndrome : Hidewaki NAKAGAWA1,5,Kumiko KOYAMA1,Yasuo MIYOSHI1,Hiroshi ANDO2,Shozo BABA2,Masahiro WATATANI3,Masayuki YASUTOMI3,Nariaki MATSUURA4,Morito MONDEN5,Yusuke NAKAMURA1,6 (Dep.Clinical Genetics,Bio.Res.Cen.,Osaka Univ.1,2nd Dep.Surg.,Hamamatsu Univ.Med.School2,1st Dep.Surg.KinkiUniv.Med.School3,Dep.Path., Allied Health Sci.,Osaka Univ.4,2nd Dep.Surg.OsakaUniv.Med.School,5Lab.Mol.Med.,Inst.Med.Sci.,Human Genome Cen.,Tokyo Univ.6)
Peutz-Jeghers症候群(PJS)は常染色体優性の遺伝形式をとる疾患であり、全消化管に多発する過誤腫性ポリープを主症状とする。最近、PJSの原因遺伝子としてLKB1遺伝子が単離されたが、われわれは発症前診断を目的として15のPJS家系におけるLKB1遺伝子の異常の有無をPCR-SSCP法により検索した。その結果、9家系において変異を見い出した;1家系ではナンセンス変異、5家系でフレイムシフトを起こす欠失変異、1家系では3塩基のインフレイム欠失変異、2家系ではイントロンーエクソンジャンクション近傍のイントロンにおける点変異であった。5家系での変異が第6エクソン に集中しており、そのうち3家系ではコドン279-281に存在するシトシンが6つ続いている部位において異常が起こっていることから、この領域が変異のhot-spotであると考えられた。