ABSTRACT 263(5-6)
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two-hybrid法によるショウジョウバエDREF結合因子のcDNAクローニング:高橋康彦1, 2,林裕子2,広瀬富美子2,井上喜博2,西本義男2,田口修3,松影昭夫2,山口政光21国立長寿研・老化,愛知がんセ・研・2生物,3二病)

Isolation of cDNA clones of factors that interact with Drosophila DREF by two-hybrid screen : Yasuhiko TAKAHASHI1, 2, Yuko HAYASHI2, Fumiko HIROSE2, Yoshihiro INOUE2, Yosio NISHIMOTO2, Akio MATSUKAGE2, Osamu TAGUCHI3, Masamitsu YAMAGUCHI2 (1Dept. Basic Gerontol., Natl. Inst. Long. Sci., 2Lab. Cell Biol., 3Exp. Pathol. Aichi Cancer Ctr. Res. Inst.)

ショウジョウバエの転写調節因子DREFは、PCNAやDNAポリメラーゼa、さらにD-rafやCycA等の細胞増殖関連遺伝子を共通に制御している。我々はこれまでにDrosophila melanogaster および同じDrosophila属ではあるが遠い種であるvirilisからDREFのcDNAをクローン化し、それらの構造を比較することから、種間で特によく保存されている3つの領域CR1, CR2, CR3の存在を見い出した。このうちCR1はDNA結合及び2量体形成に必須なドメインとして機能していることがわかっているが、CR2及びCR3に関してはその機能は未知である。今回、酵母のtwo-hybrid法を用いてDREFと相互作用するタンパク質因子のcDNAクローニングを試みた。現在までに7個のクローンが得られているが、そのうちの1つ(ACT1-2)は、DREFのCR1領域と相互作用し、他の2つ(ACT2-88, ACT3-28)はDREFタンパク質の全領域が相互作用に必要であることがわかった。部分塩基配列を決定後、データベースを探索することにより、これらのうちのACT1-2がコードするアミノ酸配列が、白血病細胞で転座のみられるヒト遺伝子の産物のひとつと高い相同性を示すことがわかった。この発見はDREFのヒトホモログ同定への道を開くとともに、白血病発症の新たな機構の存在を示唆するものである。