ABSTRACT 278(5-8)
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接着斑タンパク質パキシリンのゴルジ装置への局在について:真崎雄一1,大川克也2,内田浩3,橋本茂1,岩松明彦2,佐邊壽孝1,3,41大阪バイオ研・第一部門,2キリンビール基盤研,3慶大・医、4PRESTO, JST)

Golgi localization of a focal adhesion protein, paxillin: Yuichi MAZAKI1, Katsuya OKAWA2, Hiroshi UCHIDA1,3, Shigeru HASHIMOTO1, Akihiro IWAMATSU2 and Hisataka SABE1,4 (11st Dept., OBI, 2CLKT, Kirin Brew., 3Keio Univ., 4PREST, JST)

細胞の運動性や浸潤能は主としてインテグリンを介する細胞の外界への接着により制御される。インテグリンの細胞質領域には数多くのタンパク質が集積するが、なかでも、パキシリン及びその特定のアイソフォームが細胞運動と深く連関していることを我々は示してきた。今回、パキシリンの機能をさらに解析する為、パキシリンに結合する一連のタンパク質を精製し、cDNAを同定した。我々は最近、パキシリンの細胞質プールが主としてGolgi装置であることを見いだしている。得られたcDNAの一つはパキシリンのaアイソフォームと有意な結合能を示し他のアイソフォームとの相互作用は弱いが、このものはGolgiに局在することが知られているARF1GAP (ADP Ribosylation Factor 1 GTPase Activating Protein) と共通のモチーフをもっていた。Tagを付加したcDNAを用い、細胞核周辺域への局在も確認された。さらには、細胞膜辺縁域の活性部位にも局在が認められたが、いわゆる細胞接着斑には存在しなかった。本発表では、パキシリン及びその結合タンパク質のGolgiへの局在の生理的意義を細胞の運動性制御との関連において考察する。