ABSTRACT 341(6-1)
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GalNAc転移酵素T3遺伝子の腺組織特異的発現:高野裕士1、永谷群司1、野本実1、柴尾和徳2、和泉弘人1、松尾憲一3、山田雄次3、河野公俊1(産業医大・医・1分子生物、2第一外科、3大鵬薬品工業(株)創薬センター)

Epithelial gland-specific expression of Gal NAc T3 gene:Hiroshi TAKANO1, Gunji NAGATANI1, Minoru NOMOTO1, Kazunori SHIBAO2, Hiroto IZUMI1, Kenichi MATSUO3, Yuji YAMADA3, Kimitoshi KOHNO1 (1Dept. of Mol. Biol., 2Dept. of Surgery ., Univ. of Occup. & Environ. Health, 3Cancer Research Lab. Hanno Research Center, Taiho Phamacentical Co Ltd.)

[目的]ムチン型糖蛋白質は細胞増殖に関与することが示唆されている。現在、3種のGalNAc転移酵素がクローン化されている。中でもT3遺伝子は組織特異的に発現することからcDNAゲノムクローン及び抗体とを単離し、その転写調節と発現解析を癌細胞で検討する。[方法]RT-PCRで単離したcDNAを用いて各種癌細胞で発現を検討する。さらに、ゲノムクローンを単離しプロモーター構造を解析し、ルシフェラーゼによる機能解析を行う。一方抗体による腺癌組織での発現を検討する。[結果](1)各種癌細胞株でのノーザンブロットでは、乳癌、前立腺癌、大腸癌では高発現しているものの、頭頚部癌、膀胱癌、骨肉腫、黒色腫では、きわめて低発現である。(2)腺組織特異的発現調節領域は、欠失解析により転写開始点より-350bpまでに存在する。(3)in vivo Footprintでは、腺癌特異的にNRF-1結合領域様配列にProtectionが見られた。また、5’UTRに特異的な高感受性領域が存在した。(4)大腸癌組織においては、正常腺組織で癌組織よりも高発現していた。