一般演題

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ABO(H)式血液型抗原発現と癌細胞悪性度との関係について：市川大輔¹,西田智樹¹,木村彰夫¹,山本一仁¹,白数積雄¹,大辻英吾¹,北村和也¹,山口俊晴¹1,箱守仙一郎²,高橋俊雄¹（¹京都府立医大１外,²ワシントン大学）

Histo-blood A/B antigen in human tumor cells correlated with their malignancy：Daisuke ICHIKAWA¹, Satoki NISHIDA¹, Akio KIMURA¹, Kazuhito YAMAMOTO¹, Morio SHIRASU, Eigo OTSUJI¹, Kazuya KITAMURA¹, Toshiharu YAMAGUCHI¹, Sen-itiro HAKOMORI², Toshio TAKAHASHI¹(¹First Dept. of Surg., Kyoto Pref. Univ. of Med.,^２Dept. of Pathobiology,Univ.of　Washington)

【目的】ABO式血液型抗原発現と癌細胞悪性度との関係を明らかにする。【方法】１）A型血液型患者由来でA型抗原が細胞間で不均一な細胞株からA型陽性株と陰性株を樹立した。２）血液型O型を示す細胞株にAB血液型遺伝子を導入した新しい細胞株を樹立した。それら細胞株間の種々の細胞特性について比較検討した。【結果】増殖能において、A型陰性株が陽性株に比較し優位に高値を示した。Matrigelに対する浸潤運動能もA型陰性株で上昇していた。A、B型を強制発現させた遺伝子導入株の浸潤運動能も親細胞株に比較し優位に減少していたが、増殖能に差を認めなかった。浸潤運動能に関与すると思われるインテグリンalpha３、６、beta１にＡやＢ型の糖鎖が修飾されていた。【考察】ABO血液型糖鎖が浸潤運動能をつうじて癌の悪性度に影響を及ぼす可能性が示唆された。