ABSTRACT 438(8-2)
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癌化に伴い発現するhsp70様分子を認識するラットTCRγδの遺伝子解析: 岸 明彦1、一戸 崇1.2、佐藤昇志1、平井 到1、鳥越俊彦1、田村保明3、石谷邦彦4、小浜源郁2、菊地浩吉1 (1札幌医大・医・第一病理、2札幌医大・医・口腔外科、3旭川医大3内、4東札幌病院)

Gene analysis of TCRγδ that may react with hsp70-like molecule expressed on tumor cells:Akihiko KISHI1, Takashi ICHINOHE1.2, Noriyuki SATO1, Itaru HIRAI1, Toshihiko TORIGOE1, Yassuaki TAMURA3, Kunihiko ISHITANI4, Geniku KOHAMA2, and Kokichi KIKUCHI1. (1Dept. Pathol., 2Dept. Oral Surg., Sapporo Med. Univ. Sch. Med., 33rd Dept. Med. Asahikawa Med. Col., 4Higashi-Sapporo Hospital)

「目的」 我々は以前より、腫瘍化に伴いhsp70様分子(#067抗原)が細胞表面に発現しγδT細胞のリガンドとして認識される可能性を示してきた。今回、#067抗原陽性の RNK16細胞を用い、#067拘束性γδT cell hybridoma を樹立し、TCRの遺伝子解析を行った。「方法」F344(syngenic)及びWKA(allogenic)ラット脾T細胞を固相化TCRγδ抗体とIL-2で刺激した後、BW5147細胞とcell fusionした。得られたhybridomaよりRNK16細胞反応株を選択し、#067拘束性を検討した。反応性は上清中のTNF濃度の測定により評価した。TCRの variable region usage 及びjunctional diversity の解析をRT-PCR法及び cycle sequence法を用いて行った。
「結果」#067拘束性T cell hybridomaの多くはCD4(-)CD8(-)でVγ1 or 2, Vδ6を発現しており、Vδ6鎖のV-(D)-J部分は多様性に富んでいた。我々の以前のデータではリガンドとなる#067分子はペプチド抗原を提示することを示唆しているが、その一次構造の決定に向け現在研究中である。