ABSTRACT 451(8-3)
 一般演題一覧 トップ 


抗マウスCD25(IL-2Rα)モノクロ-ナル抗体 in vivo投与による抗腫瘍効果:鬼塚正三郎1,2、俵功1、清水淳3、坂口志文3、中山睿一11岡山大・医・寄生虫、2長崎大・医・腫瘍医学、3都老人研・免疫病理)

Anti-tumor effect of murine anti-IL-2Rα mAb administered in vivo.: Shozaburo ONIZUKA1,2, Isao TAWARA1, Jun SHIMIZU3,Shimon SAKAGUCHI3, and Eiichi NAKAYAMA1 (1Dept. Parasitol. and Immunol.,2Dept. Oncol.,Nagasaki Univ. Med. Sch., 3Dept. Immunopathol., Tokyo Met. Inst. Gerontol.)

(目的) マウスCD25 (IL-2Rα) 陽性T細胞は、自己免疫病発症の抑制及び免疫寛容の維持に関与していることが明らかにされている。今回、我々は、抗腫瘍免疫応答におけるCD25陽性T細胞の免疫応答抑制機能について検討した。
(方法) マウス:BALB/cおよびBALB/cヌ-ドマウスを使用した。抗体:抗マウスCD25(IL-2Rα)mAbはPC61および7D4を使用した。腫瘍接種前に眼窩静脈内に投与した。腫瘍:RLmale1、MOPC70Aおよび MethAをマウス背部皮下に接種した。
(結果と考察) 1. フロ-サイトメトリ-を用いた解析において、PC61の投与によりCD25陽性T細胞は、減少していることがわかった。2.PC61投与、非投与BALB/cヌ-ドマウスに腫瘍細胞を接種したところ、腫瘍径に有意差は認められなかった。3. PC61投与、非投与BALB/cマウスに腫瘍細胞を接種した場合は、PC61投与群では、一旦腫瘤を形成した後拒絶された。非投与群マウスは腫瘍死した。以上より、PC61投与により各種腫瘍が拒絶されることが明らかになった。この効果は、CD25陽性T細胞の減少によることが示唆された。