ABSTRACT 469(9-1)
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Fasによるサイトカイン発現抑制機構の解析:石川伸子1、堀江良一1,2,、小野綾子3、杉田 直3、佐川公矯4、望月 學3、渡邉俊樹11東大・医科研・病理、2東大・一内、3久留米大・眼、4久留米大・輸血)

Fas-mediated repression of cytokine gene expression: Nobuko ISHIKAWA1, Ryouichi HORIE1,2, Ayako ONO3, Sunao SUGITA3, Kimitaka SAGAWA4, Manabu MOCHIZUKI3, Toshiki WATANABE1 (1Dept. Pathol., Inst. Med. Sci. Univ. Tokyo, 21st Dept. Int. Med., Univ. Tokyo, 3Dept. Ophthalmol., Kurume Univ., 4Blood Transfusion Serv., Kurume Univ.)

【目的】HTLV-1ぶどう膜炎(HU)の分子病態解析から、眼の前房水中の可溶性FasLが、HTLV-1感染T細胞に対するサイトカイン産生抑制因子の一つであることが示唆された。そこでIFN-γプロモーターを用いてFasによる発現抑制機構の解析を行った。【方法】Fasを介したアポトーシスに抵抗性を示し、IFN-γを構成的に発現するHTLV-1感染T細胞株を用い、抗Fas抗体でのクロスリンクによって刺激を行った。ELISA法により培養上清中のIFN-γを、Northern blot法によりmRNAレベルを検討し、更に種々のIFN-γ promoter-Luc constructによるreporter gene assayを用いてプロモーター抑制に関与するcis-elementを解析した。【結果と考察】Fasのクロスリンクにより、IFN-γの産生量は抑制され、mRNAレベルも特異的に抑制された。また、Luciferase assayでは約50%転写抑制が認められた。この抑制は-240〜-180の約60bpを欠失することにより消失した。この領域には2つのYY1 motifとE-box, AP2-like motif等が含まれていた。現在この中の抑制に関与するelementの同定を進めている。またシグナル伝達系の解析も進めているので併せて報告する。