ABSTRACT 470(9-1)
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CD30を介したIL-6 promoter 活性化へのNF-IL6の関与:堀江良一1,2,相澤繁美2,伊藤金次2, 3,長井正江2 ,渡邊俊樹21東大. 1 内, 2東大. 医科研. 病理, 3東邦大. 病理)

Involvement of NF-IL6 in CD30 mediated activation of IL-6 promoter: Ryouichi HORIE1,2, Shigemi AIZAWA2, Kinji ITOH2, 3, Masae NAGAI2, Toshiki WATANABE2( 1First Dept. Int. Med. Univ. of Tokyo, 2Inst. Med. Sci. Univ. of Tokyo, 3Dept. Pathol. Toho Univ.)

(目的) CD30 はTNF receptor superfamily に属する分子で、シグナル伝達分子TRAF2、TRAF5との結合を介してNF-κBを活性化してIL-6, TNF, IFN-γ等のcytokine遺伝子の発現を制御する。CD30によるIL-6 promoterの活性化はNF-κB依存性であるとの報告があるが、NF-κB領域にmutationを導入してもpromoterの活性は消失しない。今回我々はNF-κBに加えて、NF-IL6がCD30を介したIL-6遺伝子の活性化に深く関与しているとの結果を得たので報告する。(方法)種々のIL-6 promoter-Luciferase constructを用いたreporter gene assayにて、基礎発現レベルとCD30による活性化に関与するIL-6 promoterのcis-elementを解析した。(結果および考察) IL-6 promoterの転写活性は、NF-κB領域のみではbasal 及びCD30 活性化いずれにおいても低レベルであったが、NF-IL6領域の存在で回復した。また、NF-κB領域にmutationを導入したpromoter constructに対してCD30とNF-IL6はsynergisticな増強効果を示し, NF-IL6領域にmutationを導入した constructではこの増強効果は消失した。従ってCD30を介したIL-6 promoterの活性化にはNF-IL6領域が関与しており、かつNF-IL6依存性であると考えられた。現在、CD30からのIL-6 promoterへのsignal伝達経路も含めて検討しており、あわせて報告する