ABSTRACT 476(9-1)
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サイトカインのシグナル伝達関わる脱ユビキチン化酵素UBPY:シグナル伝達分子STAMとの会合:葛西宏威 、田中伸幸、遠藤一博、佐々木義輝、有田富和、竹下敏一、菅村和夫(東北大・医・免疫)

Involvement of Deubiquitinqtinating Enzyme, UBPY in Cytokine-mediated Signal Transduction: Hirotake KASAI, Nobuyuki TANAKA, Kazuhiro ENDO, Yoshiteru SASAKI,Tomikazu ARITA,Toshikazu TAKESHITA and Kazuo SUGAMURA (Dept. Microbiol and Immunol, Tohoku Univ. Sch. Med.)

STAMは分子内にSH3領域とITAMを有しJAK2/JAK3と会合し、IL2/GM-CSF受容体からc-myc発現、DNA合成へと至るシグナル伝達系に関わる分子である。STAM下流のシグナル伝達経路を明らかにするためにSH3会合分子の同定を試みた。STAM-SH3-GST 融合蛋白をprobeとしてFar-western法によりcDNA単離を行った。会合分子と同定されたうち1分子は脱ユビキチン化酵素と推定される分子UBPYであった。UBPYは、脱ユビキチン化酵素活性を示した。免疫沈降法により分子の会合を検討した結果、UBPYはSTAMよりもむしろSTAM family分子、STAM2と強い会合を示した。UBPY種々の欠損変異体を作成しIL2/GM-CSFのシグナル伝達系に与える影響を検討した結果、N-末端領域を欠損した変異体がc-myc発現、DNA合成を抑制した。脱ユビキチン化酵素UBPYはSTAM、STAM2と会合し、IL2/GM-CSFのシグナル伝達系に関与していることが示唆された。以上の研究はMark Hechstrasserらとの共同研究である。