ABSTRACT 0517(10)
抗サイトケラチン染色による食道癌リンパ節微小転移の検討: 李志剛1、嶋田裕1、佐藤史顕1、加納正人1、渡辺剛1、山邊博彦2、今村正之1(京大腫瘍外科1,臨床病理2)
Detection of lymph node micrometastasis of esophageal cancer by immunohistochemistery using anti-cytokeratin antibody : Zhigang LI1, Yukata SHIMADA1, Fumiaki SATO1, Masato KANO1, Go WATANABE1, Hirohiko YAMABE2, and Masayuki IMAMURA1. (Dept. of Surg. & Surg. Basic Sci.1, and Anatomic Pathology2, Kyoto University)
【背景、目的】抗サイトケラチン抗体による食道癌リンパ節微小転移検出の臨床応用。【対象】(1)1989年12月から1996年10月までに切除された食道癌pN0症例45例の317個の所属リンパ節、(2)1995年9月から1998年1月までに16番リンパ節廓清術を施行した下部,腹部食道癌10例の153個リンパ節ホルマリン固定パラフィン包埋標本。【方法】抗サイトケラチン抗体AE1/AE3(DAKO)を用いた免疫組織染色(ABC法)。 判定は、grade1:陽性細胞1個, grade2:陽性細胞複数個, grade3:癌細胞集塊形成, grade4:HE染色にても診断可能、の4段階。【結果】(1)pNO症例について検出率は9.2%(29/317、grade1:2個,grade2:16個,grade3:11個)。(2)16番リンパ節にはリンパ節転移を認めなかった。【結論】サイトケラチン染色により、HE染色では診断困難なリンパ節微小転移を検出できる可能性が示された。