一般演題

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白血病マーカーとしてのスタニオカルシン：小出芳夫^１,藤巻慎一^１,遠宮靖雄^２,佐久間信弘^１,五十嵐晃^３,高野昇一^３,石井智徳^１,舩渡忠男^１,佐々木毅^１,２（^１東北大・医・分子診断,^２東北大・医・免疫血液,^３BML・総研）

Expression of stanniocalcin in human leukemia cell:Yoshio KOIDE¹, Shin-ichi FUJIMAKI¹, Yasuo TOMIYA², Nobuhiro SAKUMA¹, Akira IGARASHI³, Sho-ichi TAKANO³, Tomonori ISHII¹, Tadao FUNATO¹, Takeshi SASAKI^1,2 (¹Dep.of Mol.Diag. and ²Immunol.Haematol.Dis., Tohoku Univ. Sch. of Med., ³Div.of R&D. BML.Co.)

[目的]Stanniocalcin(STC)はエラに作用して血中カルシウムを調節する魚類に特有の糖タンパクホルモンである。近年ヒトに対応する遺伝子がcloningされ，ヒトSTCの生理作用の検索が進められている。我々は STCが白血病細胞に発現することを見いだし，白血病マーカーとしての有用性を検討した。[方法]樹立細胞株，及び正常及び白血病例より末梢血単核球を分離し，nested RT-PCRを行いagarose gel 電気泳動にてPCR産物を確認した。 [結果と考察](１)K562, NB4等の白血病由来樹立株のほとんどがSTC mRNAを発現していた。（２）ＳＴＣ蛋白はヒト生体内で腎尿細管に発現するが，末梢血細胞では陰性であった。（３）AML 11/13例，ALL 5/6例，CML 1/1例，およびplasma cell leukemia 1/1例でSTC mRNAが発現していた。健常人由来ＭＮＣでは全例(17例)で発現がみられなかった。STCは白血病細胞の新たな腫瘍マーカーとなる可能性が示唆される。