ABSTRACT 0528(10)
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磁気細胞分離システムと上皮細胞関連抗原モノクロナール抗体を使用した末梢血中の癌細胞の証明法:大平猛,小西文雄,金澤曉太郎(自治医大・消化・一般・外)

Detection of cancer cells in the peripheral blood using a magnetic separation system and an epitherial cellular relevant antigen monoclonal antibody : Takeshi OHDAIRA,Fumio KONISHI,  Kyotaro KANAZAWA ( Dept . of surg. , Jichi Med . sch.)

[目的]新しい癌の存在診断法として、末梢血中の癌細胞を磁気細胞分離システムにて濃縮し、ヒト上皮細胞関連抗原に対するモノクロール抗体にて免疫染色し、直接肉眼的に癌細胞を同定するという方法を考案し臨床応用を試みた。[方法]担癌患者でないことが証明されている人:4例、早期大腸癌症例(m癌): 3例、進行大腸癌症例:10例(mp癌:3例、ss 癌: 2例、se 癌: 5例)について末梢血20mlを1検体として採血し、抗サイトケラチン抗体を使用した磁気細胞分離システムにて癌細胞を濃縮し、得られた検体に対して、ヒト上皮関連抗原に対するモノクロナール抗体による免疫染色(ABC法)を行い、1検体当たりの癌細胞の総数を計測した。[結果]担癌でない4人は、全例癌細胞陰性であった。早期癌3例中1例に5個の癌細胞認めた。進行癌症例の10例中8例に1個から最大で25個の癌細胞が確認できた。[考察]磁気細胞分離システムと免疫染色を使用した末梢血中癌細胞検出法により担癌患者の診断が可能であると考えられた。