ABSTRACT 617(13)
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活性化Tリンパ球のキラー活性とターゲットの細胞周期:加藤洋一1, 2, 3,関根暉彬1,藤井雅志2, 岩井重富2(国立がんセ・研1, 日大・医・3外2, 日大・院3

Activated autologous T lymphocytes effect on the cell cycle of target cells: Yoichi KATO1.2,3,Teruaki SEKINE1, Masashi FUJII2 ,Shigetomi IWAI2 (Natl. Canc. Centr., 1Res. Inst., 2Nihon Univ. Sch. Med., 3Nihon University Graduate School)

(目的)ヒト末梢血由来活性化Tリンパ球が自己胃癌細胞の細胞周期に対する影響を検討した。(方法)末梢血から固相化CD3抗体とIL-2にて活性化したTリンパ球をDynabeadsにてCD56陽性細胞を排除後、E:T比が10:1になるように活性化Tリンパ球と増殖状態のスキルス胃癌細胞株GST6細胞をそれぞれ4時間、20時間培養した。DynabeadsにてCD4, CD8細胞を排除し、腫瘍細胞をPI染色し、FACScanにて細胞周期を解析した。 このときのキラー活性は、51Cr release assayで評価した。(結果)自己活性化Tリンパ球により細胞障害をうけたGST6細胞の細胞周期の割合は、G1,G0期は、0時間で58.0%、4時間で54.6%、20時間で45.4%、S期は、19.2%、34.4%、45.0%、G2/M期は、22.7%、11.0%、9.5%であり、キラー活性は、4時間で15%、20時間で48%であった。活性化Tリンパ球と自己腫瘍細胞を反応後の細胞周期の割合は、G1,G0期とG2/M期が低下し、S期が増加した。(考察)前回、細胞周期停止腫瘍が増殖腫瘍よりも、キラー活性感受性が高いことを報告したが、今回、増殖状態の腫瘍でもG1,G0期、G2/M期にキラー活性感受性が高いことが認められた。