ABSTRACT 656(15-2)
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ミッドカイン遺伝子の腫瘍特異性転写調節領域の解析:吉田有1,2,宮内基博1,成田光朗1,2,竹永啓三1,門松健治3,村松喬3,山口武人2,税所宏光2,崎山樹1,田川雅敏1 (1千葉がんセ・研,2千葉大1内,3名大1生化)

Characterization of the promoter sequence of midkine gene responsible for tumor specific expression: Yu YOSHIDA1,2, Motohiro MIYAUCHI1, Mitsuro NARITA1,2, Keizo TAKENAGA1, Kenji KADOMATSU3, Takashi MURAMATSU3, Taketo YAMAGUCHI2, Hiromitsu SAISHO2, Shigeru SAKIYAMA1, Masatoshi TAGAWA1 (1Chiba Cancer Center Res. Inst., 2Dept. Int. Med. (I), Sch. Med. Chiba Univ., 3Dept. Biochem. (I), Nagoya Univ. Sch. Med.)

【目的】ヘパリン結合性成長因子ミッドカイン(MK)は多くのヒト進行癌で高発現しているといわれるが、この遺伝子の5'上流領域を用いて癌特異的プロモーターとして機能するか否か検討する。【方法】(1)MK遺伝子の上流領域(-2285〜+34)のプロモーター活性をCAT assayにて各種培養細胞につき検討した。(2)この領域の欠失変異体を作製し、プロモーター活性を相互比較検討した。【結果】(1) 癌細胞では非癌細胞に比し、高いCAT 活性を示し、多くはSV40プロモーターのそれを上回った。(2) 癌細胞でのプロモーター活性は-559〜+34に限局していたが、非癌細胞では逆に同領域の転写促進活性は低下する傾向がみられた。 【結論】MK遺伝子の転写調節領域は、癌特異的プロモーターとして機能し、遺伝子治療への応用が期待される。