ポスターセッション

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新しいラット肺発癌モデルを用いたtobacco specific nitrosamineの発癌促進効果の検討 : 加藤俊男^1,2, 今井田克己¹, 山口剛¹, 加藤浩司¹, 程晶磊¹, 白井智之¹ (¹名市大・医・１病理, ²大雄会病・病理)

Promotion effects of tobacco specific nitrosamine on lung carcinogenesis in a new rat model: Toshio KATO^1,2, Katsumi IMAIDA¹, Tsuyoshi YAMAGUCHI¹, Koji KATO¹, Jinglei CHENG¹, Tomoyuki SHIRAI¹(¹1st Dept. Pathol., Nagoya City Univ. Med. Sch., ²Dept. Pathol., Daiyu-kai Hospital)

【目的】我々が開発した肺発癌モデルを用いて、肺発癌物質でtobacco specific nitrosamineであるNNKと肺発癌プロモーション作用の報告されているγ-oryzanol, glycerolのラット肺発癌プロモーション過程における促進作用の有無について検討した。【方法】ラットの肺胞上皮に対して強い障害を引き起こす4-methylthiobenzamide (MTB, 0.5mmol/kg b. w.)を1回腹腔内に投与し、その1日後に肺発癌物質であるDHPN(0.1%)を2週間飲水投与し、肺発癌のイニシエーションとした。3週目より9週間にNNK(20ppm) , glycerol (10%)は飲水で、γ-oryzanol(1.0%)は混餌で投与した。さらにイニシエーションのみの群およびNNK(20ppm)投与のみの群を設けた。12週で屠殺剖検し、摘出肺はホルマリン注入固定し、肉眼的に結節性病変の個数を計測後、さらに病理組織学的検索を行った。また、画像処理装置を用いて肺切片単位面積あたりの肺胞上皮過形成の数、および面積を測定した。【結果】NNK投与群で肺胞上皮過形成の数および面積の両者で有意な増加を認め、glycerolでは面積の有意な増加を示した。【結論】本肺発癌モデルにおいて、NNKは肺前癌病変の著明な促進作用を示すことが明らかとなった。